不動産の知識を持たないからこそ、人に教えられる事実
私は不動産の知識を全く持っていません。
また、私は、高額にて不動産を教えています。
知識を持たない「のに」教えることができているのではなく、
知識を持たない「から」教えられるのです。
不動産の知識を持たないから教えることができる?
私は、自分より圧倒的に不動産の知識を有する人達に、不動産を教えています。
知識を持たないことは、実は大きな武器なのです。
例えば、他にも、法律知識を持たないから弁護士に法律を教え、
建築の知識を持たないから建築士に建築を教えることが可能となります。
廃墟不動産投資のように、不動産を借りて貸す場合であれば、
不動産の知識をたくさん持ってしまっていると、路線価や取引事例などを参照して「この辺りの相場は10万」と考え、
8万で仕入れ12万で貸そうとし、何かと費用をかけて無理した結果、客に損させてしまうこととなります。
知識を持っていなければ、家を借りる相手とは相場を知らない者同士となり、1万で仕入れて7万で貸すような取引となります。
法律の例であれば、弁護士は非常にたくさんの法律の知識を持っており、
「こういう場合は何とか法何条の規定により、何何という文面を送付し、行政に何とか料を支払い、裁判所に何日以内に~」
などと、相手とのトラブルを深めていく傾向にあります。
そこで、知識を持たない人間同士として、相手との一対一での交渉に臨み、
相手にどのようなニーズがあるかを把握し、
こちらにとってはどうでもいいことを大げさに譲歩して相手に少し折れてもらったり、
そもそも、仲良く話せばまとまるような件なら、雑談などで相手と打ち解けることで全てがうまく解決したりします。
なぜ、知識を持たない者が知識を持つ者に教えられるのかと言うと、
知識が詰め込まれているときには、
簡単なことでも何でも難しく考えてしまうことと、
自分以外の誰もがそうした知識を持っているのだと勘違いしてしまうことにより、
圧倒的多数の無知識の人達と話がかみ合わなくなり、
余計な争い事を生み出し、
うまくいくこともなかなか思い通りにならなくなるからです。
大学教授があり余る知識から編み出される超難解な言葉を多用して授業したとしても、
学生には全然内容が伝わらず、その学問を教えるという本来の目的が達成されません。
あれこれ知識が多いと、一般の人がどれぐらいの知識を持っているのか分からなくなり、
自分の言葉がどれぐらい難解なのかも認識できません。
世の中の人はほとんど、あらゆる学問や教養について、ほぼ何も身に付けていません。
いわば、ほとんどの分野で小学校中学年レベルです。
ましてや不動産のことなど、一般の人は全く何も知らないのです。
そうした人々に対して、「ギョウホウではアールシーのオーナーチェンジでシガイカチョウセイクイキのシャクチケンはジュウヨウジコウでゲンカショウキャクするから、ガンリキントウヘンサイしてクブンショユウをキョウタクしてください」と説明しても、
あたかもスワヒリ語で話しているかのようにしか捉えられないのです。(written by 廃墟不動産投資家)