《DIY》 なぜド素人でも一瞬でプロを上回れるのか?
私は、廃墟不動産投資において、最初の1軒や2軒はまずDIYしてみることをお勧めしています。
DIYは単に工事代を節約するためだけではなく、
自分が一旦経験しておけば、ゴミ屋さんや便利屋さんなどのスタッフにリアリティーを持って依頼できるようになることが目的です。
例えば、
「この工事は私でも3日でできそうなので、日当2万で2日半でお願いできますか?」
「この作業の材料はホームセンターで2万前後でそろうと思います」
などとオーダーできるようになります。
具体的には、柱や床の補強など安全以外の部分を除き、
まずは内装全体はDIYしてみて、
その後は便利屋さんや何でも屋さんなどのスタッフさんを指導します。
ちなみに、本職の人は頭が堅いから推奨できません。
そして、私が伝えたい重要なことは、
DIYは一度か二度体験しておけば、
現場歴20年の人を時間対効果の面で楽に上回れるという事実です。
なぜなら、自分こそが事業の主体であり、より安くより高い成果を志向しているため、
徹底したコスト感覚と効率を常に考えるからです。
具体的な例を挙げます。
大量のゴミを軽トラに積み込む際、ゴミ屋さんはとりあえず家の前に車を駐めます。
そして、とにかく必死に室内からゴミを持ち上げて軽トラとの間を往復します。
しかし、徹底したコスト感覚を持って効率を強く重視していると、
ゴミ屋さんが駐めた車の前に置かれているスチール製の小型物置を、
少し4分か5分かけて1メートルずらすことにより、
軽トラと室内との距離を2メートル近付けることが可能となり、
本来は5時間かかる作業を3時間半に圧縮できます。
そのような効率化のアイデアをいくつも教えてあげると、
3日かかる作業を2日半でスタッフさんはこなせるようになり、
仮に日当が2万だとすると、10,000円の人件費を減らせます。
事前に「この作業は2日半の日当でお願いします」と伝えていたとしても、
効率化のアイデアを何も教えていない状況では、
「2日半ってすごくがんばりましたがちょっと無理でしたよ」
などと言われてしまい、追加の作業料を請求されたり、
不満を持たれて次は依頼を受けてもらえなくなったりします。
現場系の人は一生懸命に作業をがんばってくれますが、
どうしても頭より体を先に動かすタイプの人が多いので、
そのまま任せておいてしまうと、結果的に多くの時間を費やすこととなります。
例えば、庭の落ち葉の清掃で、ほうきをこまめに動かしているスタッフさんには、
「少し重いのですが、コンパネを使うと一気に落ち葉は片付きますよ」
などとアイデアを伝えます。
作業する前に5分考えたり一瞬だけ検索したりすることが大切です。
そして、やはり、こうしたアイデアを出すためには、
最低でも1回や2回は自らが現場に入ってDIYを経験しておかないといけません。
DIYでは、作業を始める前にまず5分考え、
先に1時間かけて後に3時間減らすのが基本的な発想です。
失礼な話ですが、ずっと体力勝負を続けてきた現場のスタッフさんよりも、
基本的には経営とビジネスに直面している自らのほうが効率性という点では頭が良い訳なので、
一度か二度はしっかりDIYを経験したうえで、
ゴミ屋さんや何でも屋さんに作業や工事を効率良くこなしてもらうように指導することが大切なのです。(written by 廃墟不動産投資家)