専門家がまだ誰も気付いていない、日本に空き家が異常に多い真の理由
日本は諸外国に比べて空き家率が非常に高く、
ここ10年ぐらいは空き家問題がかなりクローズアップされ、
さすがに多くの人に知れ渡りました。
なぜ空き家が増えるのか簡潔に答えると、
人口が減少しているのにどんどん業者が新築を建て続けるからです。
新築が好きな国民性も影響しています。
しかし、よく考えてみると、だからと言って空き家が純粋に多くなるのは疑問が生じます。
人口より家の数が多くなっても、皆が別宅や別荘を持てば空き家は激減しますし、
そもそも、依然として物件に入居できない外国人・高齢者・障害者・無職の人など、
賃貸困難者と呼ばれる人は多数存在しています。
空き家が増え続けているにも関わらず、
常に一定数の人が住むところを見付けられずに困っているのは、
やはり何かがおかしいのです。
ご存じの通り、日本は地球一治安が良い国であり、
人々のモラルも極端に高く、誰一人として行列で順番を抜かしません。
驚くことに、学校で一番悪かった元ヤンキーや現役ヤクザの人でもちゃんと行列に並びます。
先日、私は怖そうな服を着た人に「並んでるんですけど!」と言われ、「『けど』の続きは何?」って優しく返しました。
さらに、法律に決められていなくても暗黙の謎ルールを徹底的に守り、
震災で街全体が停電し警察が動けない事態でも暴動や略奪が皆無という、
キリストやムハンマドですら想定しなかったほど日本人はとても善良な民族です。
しかし、その善良さの本質は消極性で占められています。
つまり、人に迷惑をかけない、ルールを破らない、悪いとされることは全くやらない、
というのが「消極的な」善良さです。
自ら進んで困っている人を助ける、強い気持ちで善いとされることを実行する、
そうした「積極的な」善良さは諸外国と比較すると貧困国にも劣るほどの世界最低ランクです。
世界各国のボランティアや寄付の調査(世界寄付指数)からも明らかです。
2019年まで国内にはたくさんの外国人が観光に来ていました。
エレベーターやレストランで日本人の赤ちゃんや幼児が泣いたり走ったりしていると、
笑顔で明るく話しかけるのは決まって外国人でした。
日本人は壊れたアンドロイドのように無表情のままです。
反日的と称される中国人や韓国人ですら、そのような状況ではニコニコと何かリアクションします。
日本人に積極的な善良さが欠如しているのは、残念ながらそういうところからもよく分かります。
また、本人の前では無感情を装っているのに、
ネットのコメントなどで匿名で罵詈雑言をまき散らすのも日本人の特徴です。
世界の多くの民族は、本人の前では罵倒したりときには殴ったりしてしまいますが、
ネットではほとんど悪口などを書かないようです。
ずばり、現代の日本人は超絶真面目だけども卑怯で根暗で臆病な民族だと言えます。
そして、自分に全く自信がなく、他人を何かと不審に思う傾向が強いです。
自分も他人も信じないのは、非科学的な屋外でのマスク着用率99.9%という数字にも現れています。
マスクは、自分を信じず他人を疑うという価値観が具現化したもので、
欧米では「自分はウイルスではないし、目の前のあなたのことももちろん信じる」という価値観なのでほとんどの人は素顔を出して歩きます。
自分を信じ、「そんな自分を受け入れてくれるはずだ」と他人のことも信じます。
話をぐっと元に戻すと、もし空き家を持っていて、
例えば、自分の知り合いが家を探しているなら、
「ボロボロだけど1年間ただで使っていいよ 自分で直してね 1年経ったらちょっと家賃ちょうだい」
などと提案するような日本人はものすごく少ないということです。
何事においても自信を持っていないので、
「ボロボロの家なんか提供したら変な人だと思われる」「金儲け主義だと言われたくない」などとちゅうちょし、
他人をなかなか信じない性質なので、「ゴミ屋敷にされたらどうしよう」「不良のたまり場になったら怖いなぁ」などと貸したくない理由をたくさん瞬時に思い浮かべます。
おそらく、諸外国であれば、空き家を持っている場合、自ら積極的に、
「やぁ、ウィリアム、君は絵を描き始めたんだって?ウェストストリートに古い家を持ってるんだけど、もう誰も住んでないから、画廊にでもどうだい?」
のように知り合いに声をかけ、空き家にはならなさそうです。
日本で空き家がどんどん増える隠れた理由として、
日本人の不思議なほどの自信のなさと、いつも他人を疑ってしまう心を挙げておきたいと思います。(written by 廃墟不動産投資家)