社会適合者と社会不適合者について
たまに、ドキュメンタリーやニュース解説などで、
格差社会とか金持ちと庶民の分断といった現象が問題視されていますが、
私は少し異なる視点で見ています。
日本では正直なところ、社会適合者と社会不適合者との分断が起きていると思います。
意外かもしれませんが、億万長者や成功者、芸能人、タレント、ナンバーワンホストなどもみな、社会不適合者に分類されます。
社会適合者とは主に、いわゆる上場企業に勤務している人や公務員や地主のことを指します。
正社員とか非正規とかそういうところはまだ小さな分類です。
広義には、「まともな人」「普通の人」「ちゃんとしたところに勤務している人」が、社会適合者なのです。
社会適合者は、日本において、世界では類例を見ないほど、常に人目を気にして生きています。
社会適合者は全体の9割を占め、豊かであるかは別として、ごくありふれた平凡で標準的な人達です。
外見的特徴だと、白い布で鼻と口を覆って、しばしば黒縁眼鏡をかけています。
例えば、私と目が合うと卑屈そうにそそくさと道を開けるのですが、
本当はこちらのことを社会不適合者だと思って蔑んでいます。
社会適合者は多数こそが正義であるので、1割の社会不適合者を下級の身分だと捉えています。
それは輝かしい成功者であっても借金まみれの風俗嬢でも、
有名な億万長者であっても生活保護の元ヤンキーでも、
みんな同じなのです。
要は多数か否かが重要なのであって、少数派のことは哀れで愚かで、「そうはなりたくないよな」と思っています。
日本社会において、社会適合者は全体の約9割で、社会不適合者は1割です。
社会不適合者のうち、さらに1割は経済的にはいわゆる成功者であり、
残りの9割は貧しかったり極めて収入が不安定だったりします。
実のところ、私は、社会適合者は異民族であり、社会不適合者こそ価値観の通ずる仲間だと思っています。
大金持ちでも中卒のチンピラでも成功者でも生活保護受給者でも同じです。
不動産に目を向けると、社会不適合者が銀行から融資を受けられなかったりするのはもちろん、
保証会社にも通らなかったりして住宅を借りるのが難しいという現状があります。
社会不適合者のうちの1割は成功者だったり芸能人だったりするので、
金にモノを言わせて高級賃貸に住んだり家を買ったりしてしまうことができますが、
残りの9割は、定職もなくお金もほとんど稼げでいないので、なかなか借りられないわけです。
そこで社会適合者から社会不適合者へ、家を貸すための橋渡しが必要となります。
全体で1割の社会不適合者のうち、さらに1割の成功者や起業家が、
社会適合者のふりをして物件の鍵を手に入れ、
社会不適合者のうち9割を占める、貧乏だったり収入が不安定な人に貸さないといけないわけです。
廃墟不動産投資とは実のところ、社会適合者から社会不適合者へ家を提供するための一つの革命なのです。
私は、社会不適合者とは自分に正直な人達だと思っています。
だから、世間体のためだけにある日を境に永遠に白い布で鼻と口を覆ったりしないし、
どうでもいい人に不必要にペコペコしたりしないわけです。
実際、私は社会不適合者のうち、1割の成功者とも9割の貧しい人とも、気軽に打ち解けることができます。
なぜなら、私は社会に適合はしていないものの、自分に正直で全身に血が通っているからです。
社会不適合者のうち9割の貧しい人は、
ぱっと見は超絶ヤンキーだったりタトゥーだらけだったりものすごくぶしつけだったりするのですが、
そうした人に限って、心を割って話すことにより不動産ではまず退去しなくなりますし、
それどころか空き物件が出たらボランティアで必死に入居者を探してきてくれます。
私もそうした善意に応えるために、ちょっとどこか設備を直してあげたり、
友達がいなくて寂しい人には話し相手になってあげたりします。
全体の9割が社会適合者で、1割は社会不適合者です。
さらに、社会不適合者のうち、1割は成功者系で9割は貧困系です。
つまり、全体の1%は社会不適合者の成功者で、
9%は社会不適合者の貧民です。
9%の貧しい社会不適合者の人に対してこそ、
大きくて安定的なビジネスチャンスがまだ埋まっていると思います。
彼らは一見とっつきにくく非常識で、ときには犯罪に手を染めたり、
役所の窓口で口論したり、背中に阿修羅像のtatooが入っていたり、
社会適合者からすると眉をひそめるような行動が多いわけですが、
一度味方になってくれたら半永久的に応援してくれます。
私のビジネスが基本的に広告ではなく口コミで成り立っている秘訣は、単にそこだと分析しています。(written by 廃墟不動産投資家)