〜働き続けることこそ人生という洗脳〜 一般人という特殊部族の手紙 前編
今は中東のカタールからイタリアのローマへの直行便です。
そんなに長いフライトではないのですが、
本以外のいくつかの読み物を日本から持ってきました。
フライト中は通常は誰も手にしないものを読むのが、私は実は好きです。
そのうちのひとつが、日本国内の郊外のごく一般的な住宅地で拾った、
ノート30枚ほどの、母親が娘に向けて記した手紙です。
少し文字が見えるだけで悲壮な気持ちが伝わってきて、
ゴミとして捨てられているのはすごく書いた人の状況を考えるともったいないと感じ、
思わず手にしました。
その内容は、娘が働いていないヒモ男と一緒になるのを一生懸命とがめている手紙です。
娘は、どうやら正式な見合いのような場所で知り合った上場企業の真面目なサラリーマンと婚約しているものの、
どうしてもその人が好きになれず、
どこかのバーで声をかけられた、女に金を出させて生きるような、
まともに働いていない男に夢中になっているようです。
その人に尽くすために、婚約者と別れようとしていて、
母親を必死でそれをとがめている、といった内容です。
どちらの男とは言いませんが、ざっくり20年前の私のようです。
その娘の恋愛話は脇に置いておいて、とても気になったのは、
手紙を書いている母親の価値観です。
おそらく、いわいる非常にベーシックな、一般的な日本人の価値観、つまり普段の考え方です。
「人生は甘くない」
「お金のために人はずっと働かなければならない」
「人生では常にお金に苦労する」
「少し貯金できたとしても、将来のためにぜいたくしないで貯金し続けなければならない」
「年中、基本的に遊んではいけない」
「人生とはずっと仕事して、将来のためにお金を備えていくことである」
「もし楽しいことを選ぶと、それ以上の苦しみが後からやってくる」
「ほとんど休まず働き続けながらも、一生懸命に汗を流した後のちょっとしたひととき、それこそが人生の幸せである」
要は、娘が婚約者のまじめなサラリーマンを選ぶように、
7/29(土) 物件見学ツアー in 沖縄
そうした価値観を20ページほどにわたって詳しく説明している内容でした。
単純に、その娘は自分の好きな人を選べばいいだけの話のはずです。
ごくごく普通の人のはずですが、その手紙を書いている母親の価値観に、
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私は心の底から恐怖を覚えました。
すなわち、人は一生、汗水垂らして働き続け、
将来のために、たとえ老後になっても貯金し続けるべきで、
遊んだり快楽を追求したりすることはけしからん、と言っているわけです。
童話なら、まさしくアリとキリギリスの話です。
遊んでいるキリギリスは後で困るから、延々と働き続けるアリとなれ、
以前は30万の入会金が必要だった私・ 廃墟不動産投資家のスクールが、
月額2万ちょっとのサブスクで受講出来ることになりました
と童話ではさとされています。
気持ち悪いことに、多くの平均的な人達は、
「そうだ、そうだ、アリこそが正しいんだ」と思い込んでいます。