「ボロ屋」不動産投資の、最もクレバーな出口戦略とは?
不動産投資で最もお得な入口戦略、つまり購入方法は「物件無料ゲット」でしょう。
リフォームすればある程度価値の出る不動産を、ボロボロのまま無料でゲットするのです。
そして、出口戦略、つまり売却については、10年後、入居者にプレゼントするという方法が最もお勧めできます。
なぜ入居者に物件をプレゼントするのか?
無料ゲットできるボロい物件は、ぶっちゃけ、人間に例えると65歳や70歳の人です。
10年後、今と変わらずにすごく元気でいるのは厳しい感じです。
70歳の人でも、いまピンピンしているかもしれないですが、10年後は亡くなっていたり、寝たきりになってしまったりします。
物件もだいたい同じです。
50年のボロ物件が10年経つと…
例えば、ボロい築50年の物件が10年経つと、今までは全く問題無かったのに、いろんなところがダメになります。
急に水道管が使えなくなったとか、なぜか電気が点かなくなったとか、たくさん出てきます。
なので、
ずっと持ち続けることは
リスクがあります。
10年後…、そもそも2018年にタダで手に入れたものを、2028年に数百万円で売れるということはまず考えられません。
もう売れないですよね。
10年も経つとさらに圧倒的な空き家過剰時代になっているので、もしかしたら、もらう人もいなくなるかもしれません。
売れるどころか、もらってくれる人もどんどん減っていきます。
そういうところまで含めて出口を考えます。
まず、入居者を募集する際に、月3万円などの低家賃に設定します。
地方自治体の空き家のプレゼントみたいな企画は、現在でもたまに見かけます。
「10年住んだら、無料で差し上げます」というもので、それにちょっと似ています。
そもそも10年後は物件がどうなっているかわからないから、入居者にプレゼントしてしまうのです。
なぜ10年後かというと、10年住み続けたら無料でプレゼントすることを約束すると、
そこに魅力を感じる人は、
自分の家のように10年住むわけです。
普通は、入居者を募集したら、1年で出てしまうかもしれないし、3~4年は住んでくれたけど、急に退去されたという事例はよくあります。
ボロ家で3年で出られると後が結構きついです。
10年後プレゼント企画は、廃墟不動産投資のように、どんどん物件が良くなっていくケースが増えます。
ボロ屋のリフォーム
通常、超ボロボロの物件を貸そうとする場合、選んでもらうためにまずは直します。
クロスなどもちゃんと張り替え、畳も新しく変えます。
しかし、3~4年で退去された場合、だいだいボロくなっています。
キレイに使ってもらった場合でも、普通に生活しているだけで壁は汚れますし、何となく全体がボロくなります。
明らかに、床に穴をあけて放置していたような場合は敷金から引けますが、普通に使っていて畳や壁が古くなった場合は、敷金からは差し引けません。
正常に使っていてボロくなった部分は入居者に請求できないので、敷金は返さないといけません。
でも次に募集するときには、やはり何となく汚いので、すごく汚くても、ちょっと汚くても、やはり替えないといけないことが多いです。
また一から全部、畳とかクロスを張り替えする必要が生じます。
これが、世の中の不動産投資家が困っている原状回復のコストです。
とにかく貸主としては、長く住んでもらいたいわけです。
つまり、5年後や15年後でもいいですが、10年後に物件をプレゼントするというのは、短期での退去を防ぐ目的もあるわけです。(written by 廃墟不動産投資家)