がんばらない人がうまくいくと思う ~後編~
~前編 からの続き~
ある社長から聞いた話。
その社長は、新規の商品を販売する営業マンを3人雇った。
こう君 勉強熱心で真面目
おつ君 社交的でおしゃべりさん
へい君 勉強熱心でもなく社交的でもない
誰が売上1位になったか?
何と、へい君が断トツ1位。
こう君は、一生懸命商品の特徴や型番を覚え、大量の資料を作り込んでお客にしこたま説明する。
おつ君は商品知識は平均的なものの、持ち前の社交性でお客にマシンガントークを繰り広げる。
へい君は商品知識が全く無く、自分からどんどんしゃべるタイプでもないので、正直、どう営業すればいいかわからなかった。
そして、彼は「商品のこともわからない。トークも下手くそ。じゃあ、お客の話をじっくり聞くしかない!」と思い、ひたすらお客の話を聞き続けた。
「この商品はどうなってるの?」と聞かれても、「どう思います~?」と聞き返し、お客にしゃべらせた。
お客の話は基本的に、お客自身の話だ。
へい君は自分がしゃべれないので、お客がしゃべり終っても、「え、それでその後、どうなったんですか~?」とお客にしゃべらせる。
へい君が、本当に断トツの営業成績らしい。
いまだに、へい君は商品について勉強していない。
これって、社会の縮図だと思う。
努力を否定したいわけではない。
努力自体はきれいなものだと思っている。
ただ、努力と成果は全く比例しないので、私は努力する気が起きないし、人にオススメするものではないと考えている。